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ポスドクに未来はあるのか? 

結論から言うとポスドクになった場合、アカデミックで働き続ける未来しか選択肢が無いかもしれない。
先月のはじめ、民間企業の研究活動に関する調査報告(平成16年度)が発表された。これは民間企業の研究開発に対する姿勢を調査した資料である。なかなかの大著で全部読むのは骨が折れるのだが、なかなか興味深い。

この報告書で企業の採用については4-3(本文46ページ)に記述されている。特に博士課程の48ページ、ポスドクについては49ページにデータが出されている。

博士課程の採用実績(新卒)については平成十二年から考えるとわずかだが上昇している。つまり、平成十二年では全く採用しない企業が50%であったのが、年々減少し、平成十六年には30%になっている。これは博士課程の絶対数が増えたことが原因の一つであると考えられる。ただし、博士卒の学生の増加率の方が大きいため、博士卒の就職が年々良くなっているとは言えないだろうが、博士を採用してくれる企業が増えることは喜ばしい。なぜならば、企業に博士卒の良さを知ってもらえるチャンスが増えるからである。

一方で、ポスドクから企業への転職は増加しているとは言いづらい。平成十二年には、全く採用しない企業が76%であったのが平成十三年には67%になっているが、その後は平成十四年63%、平成十五年61%、平成十六年67%と頭打ち感がある。また、ポスドクを採用しない企業は博士卒(新卒)を採用しない企業の2倍である。

今後、ポスドクの数が増加すれば少しは改善するかもしれない。しかし、ポスドク後、民間へというのは博士卒で就職することよりもかなり厳しいという現状が今後5年や10年で改善するとは考えづらい。博士卒を就職する企業が全体の10%増加するのにも5年かかっているし、一般の企業経験がないポスドクを中途採用で採用するのは企業としてリスクが高いからである。

実際、企業にいるとポスドク出身者が民間に転身している人にたまに会うがその割合はかなり低い。
なぜならば、ポスドクを企業が採用するメリットが少ない場合が多いからである。

例えば、ポスドクを5年した研究者は既に33歳である。企業において33歳の研究者は研究グループのリーダー的役割を期待される。ポスドク経験者に期待される研究グループリーダーは基礎・応用にかかわらず利益、政府への申請、特許対応や生産ラインへの導入等の企業的なセンスが要求される。大学で学生や他のポスドクを指導してきた研究者でも、入社してすぐに上記企業的センスを求められるのはかなり厳しい。また、企業における転職の年齢制限は35歳程度である。ポスドクの年齢制限も35歳が多い。年齢的な問題からも、ポスドク先が無くなったからと言って、企業に行ける道はほとんど残っていない。


当然ポスドクを採用するメリットもあるが、それは博士卒の学生を採用するメリットと大した差はない。



以上の様な理由から、現在ばかりでなく今後も、企業がポスドクを採用する見込みは低い。ポスドクという道を選んだ場合には、アカデミアで職を得る道しか残らないことを肝に銘じるべきである。

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